9日間に渡りたくさんの方にご来場、ご利用していただき
誠にありがとうございました。

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現地では、サン・アントニーノのマリアさんにも
追加のブラウス発送や、ワークショップの図案の対応など
ご協力いただき、本当にありがたかったです。


今回、毛糸だまにサン・アントニーノの記事を書かせていただき
その流れで、本物のサン・アントニーノの刺しゅうブラウスを
ご紹介させていただく機会をいただき感謝いたします。

会場で販売していたサン・アントニーノの刺しゅうブラウスは、
決して安いものではないと思うんです。

しかし、その作業がすべて人の手によって作られているという偉業!!
(自分ではできないのでそう感じます)

彼女たちの仕事量に関しては1着につき仕上げるまで
数か月かかるのです。多くはつくれません。

価格もその作業量と時間に換算したら
オアハカで買付をする場合でも、販売価格はそれなりにします。
価値があるんです。

このような特別な1点を扱うのであれば、
きちんと作る側のプロセスや思いを含めて、しっかり制作側を説明できれば、
多くの方に納得して購入していただけるのだと、再度確信しました。

多分、いまだに世間に出回る数量としては大変希少だと思います。

また、量産品のように、
同じ色・デザインでサイズがS、M、Lとかもまずないです。

そのために、現地のテキスタイルのプロのお店で買い物中に
「貴女がその刺しゅうブラウスを選んだのではなく、
刺しゅうブラウスが、貴女を選んだんだよ。」と言われたことがあります。

なんとも、素敵ではありませんか!(笑)


遠く日本で、オアハカ伝統の手仕事が受け入れられているということに
現地の方も大変喜んでくれています。

そして、今後も長く愛されるにちがいないと感じます。


また、さる屋の商品に関しては、売り手から、無理な値下げ交渉もしませんし、
特注でお願いした商品に関しては、発注前に生産者と話を詰めて
お互いが納得できる金額で取引させていただいています。

例えば、同じものでも細心の注意をはらって作業をお願いする場合は、
ちゃんと、その手間代もお支払しています。

昔、お客様の特注品に関して、生産者から提示された価格は通常価格より
少し値上がりした価格でした。

どうして通常販売している商品より価格が上がっていんですか?と
聞かれたことがあります。

それは、生産者も言っていましたが、他の作業より手間暇がかかるのです。
同じ価格ではできませんということだったんです。

現地で買付の場合は、生産者たちがいつも作っているものを目にして買い付ける。
その後、もっと沢山売れるように、クオリティを良くするために、色々な変更をお願いする。

良いものができて、それに見合った価格で日本国内で販売できるのであれば、

良いものを作ってくれた生産者にも
その作業に見合った支払いをするのは正当だと思うのです。

いつもよりも手間のかかるものは値が上がる、というのは
仕事として、自然だと思うのです。


さる屋は、売り手(生産者)と買い手が対等であることが大切だと思います。


そのバランスが崩れると、大袈裟かもしれませんが

最近、問題になっている
格安商品の裏側には、生産側の過酷な労働環境があった、という事態を
招くのではないか?と、思います。

特別な1点に思いを込めて作られたものは、
ずっと大切にしてくださる方に使って欲しいと思います。

遠く日本で、現地でも作られる数が限られている
素晴らしい刺しゅうの商品をお手にしていただき、
作品の素晴らしさを認めてくださった皆様に心から感謝いたします。



あ、まったく関係ないですが。

イベント開催中に、オアハカの家の庭に
ドラゴン・フルーツの花が咲いていました。

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実がなるのが楽しみです。