昨日の日曜の夜ですね~~~。

1番目の家に住む女性に
「2番目の家がうるさすぎるから苦情対応策会議」(笑)と
いう名目で呼び出され、いろいろお話ししてきました。

で、途中からブラジルへオアハカの民芸品を売る仕事をはじめようとして
色々動いてみたと聞いた。

これは、妹夫婦がブラジルに住んでいるからだ。

で、彼女は、すべての時間と交通費費用を負担して。
オアハカの回れる村々を訪問し、まず、プロモーションという名目で
作品の写真を撮らせてもらえるよう、お願いして回ったという。

うん、知っている~~~。

某SNSでそんなことしている写真を紹介していたから
その中には「さる屋」が話をしたことのある工房の写真も載っていたしね。

まず、どうなんだろう。

ある程度、経済に余裕のある国の人なら、自分の趣味や趣向で
手仕事なんかは売れると思うし、そういう愛好家の人はたくさんいるかも。

中南米はどうだ???ブラジルのことはよくわからないが、
メキシコ人と同じくらい、民芸品の価格を買いたたくでしょう???

南米も色々安いから、オアハカの民芸品なんてあっという間にコピーされちゃうんじゃん?

あと、寒い国にオアハカの半そでブラウスとか持っていっても売れないでしょう?
商品は厳選しないと。

そしたら、やっぱりブラジルじゃなくて、アメリカかしら?って彼女が言うから

でも、アメリカなんて飛行機で3・4時間だし、そういう商売したい人は
現地の人に頼まずに、自分で年に何回か行き来するんじゃない??


だよね~~~って彼女は言っていた。


さらに、商品をいろいろ探すと言ってもその移動時間も膨大だし、
村遠いもんね。。。

彼女のサイドビジネスとしては時間的に割に合わない。となった。

さらに、何度も商品を購入していないのに、商品を売りたいから
写真を撮らせてということにも、恥ずかしさを感じると言っていた。

また、最近アタシも経験したけど、写真の撮影だけは
コピーをされる、コピーをするつもりだろう!と疑われる。

一番の難点は、手仕事は大量生産できないし、どんな方法であれ
ある程度の利益がでないと、そこまでにかけた時間と諸経費を回収するまでは
彼女が考えている方法はなかなか実現しにくいのではないか??となった。

はじめ彼女は、まずサンプルとしてあるものの画像をブラジルに送り
その後、量産と考えていたらしい。

でも、素材の確保とか制作期間はどうするの?まったく同じものは
1人の職人さんじゃできないし、職人さんが手が足りないとなれば
何人にも下請にだすし、毎回こなしている仕事でなければ
仕上がり感は統一できないとなる。

確かに、素材がなければ、勝手に素材を変更するし、
注文していないものを作ることもある。

サンプル品と物が違えば問題になるしね。

出来なければ、放置され、納期に間に合わないこともあるだろうし。

そういう、いい加減なことをしない、きちんと信頼できる人と取引するとか
職人さんとの信頼関係を築かないと無理だったり。

手仕事は安くできないから、お客様に価格を値引きしろと言われたら
ほとんど儲けなんて出てこないし。。。作る側も、間に入る人もそれではダメだ。

誰かひとりから買うと同じ村の人が嫉妬するし、かと言って同じものは
別の人には作れないし

うちでもそれを作れるわ!!って言われても信じるべからず。
似ていても、ニュアンスが違うだけでまったく別物になることもあり!


彼女の結論は。

オアハカのためになることをしたかったけど、民芸品を売るというのは
難しすぎるとわ~~~~!と、なったらしい・・・・(汗)

アタシは、彼女に伝えたけど、本当にオアハカの民芸品を売りたいなら
どっか、外国人がいっぱいくるメキシコ国内の観光地にオアハカの民芸品を
卸せばいいんじゃない?と。

お土産品としていっぱい売れるならアソートでいろいろ商品集められるじゃん。
そして、メキシコ人と商売するには言葉の問題もないでしょう?

外国へ!となると、彼女は何かしら別の言葉を勉強しないとダメでしょう?

でも、同じメキシコ国内では、流通の流れが確保できたとか
地元生産者と遠方の販売元がいきなり結託したら、
彼女の仕事はそのうちなくなるかもしれないしね。。。

そんな、ネガティブなことばかり考えていてもどうにもならんのはわかるわ。

アタシもここで7年間、なんの予備知識もなく、ただ好きってことだけで
現地でやり取りだけして経験値をあげてきて、勉強してきた。

実はまだまだ全然足りていないだよなぁとは 感じてはいる。

あと、経験したことによって、その時の自分の意見とか変わることもある。


でもね、オアハカの手仕事とオアハカが好きだというのは
昔も今後も 変わらないと思うのです。


彼らの仕事を見ているだけで。いいなぁ~~~って心から思えるので。

でも、職人さんの仕事を眺めてうっとりしても、お金は入ってこないわな。(笑)

なので色々と、仕事をいくつも持っているわけです。

そして、ネットを通じて現地理解を深めてもらえるような情報を流しているんです。


とっても時間のかかることだと思うけど、オアハカの民芸品はみんなが
販売したいと思う魅力があるのは確かだと本当に思う今日この頃。

だって、その魅力の虜になって、いくつもの膨大なネットショップでオアハカの
手仕事が販売されていますしね。



昔感じたのは、ある買付業者が 途方もない資金力を持ってオアハカに介入したら
あっ!という間に自分がここでやってきたことは、追い越される気がしていた(苦笑)

でも、お金じゃないのよ。

前に、フランスの買付業者の仕事を請け負っていた、オアハカの婦人が
サンアントニーノのブラウス(それも刺繍もデスイラードもコッテリの手の込んだもの)を

200枚注文し、出来上がりは 半年間で たった30枚と聞いたとこがあった。

それも、不良品だらけだったそうだ。

いや、なんで200枚とか受注したのか生産者に疑問を感じた(笑)

はじめは、すんげーっ!!!
お金があれば何でもできるんだって思ったけど(笑)


一番、どんだけ時間がかかるかわかっているのは、生産者のあなたでは?と
突っ込みを入れつつ、ドン引きした件です。

きっと、原価が1枚 2000ペソ以上するブラウスの大量注文に、フランスからの注文!!
儲け話になる!!と考えてしまったのでしょう。

ここで、この職人さんが本当に自分の仕事をわかっている人なら、断ったはずです。


そのオアハカの婦人に同情しましたが。(とってもいい人でしたので)

彼女もかなり、現地の手仕事を愛していた方でした。

その後は、そのフランス人との取引もなくなった時点で、民芸品の仕事を
やめて田舎に戻られました。

いや、本当に職人さんと仕事をするというのは、
難しい!!と同じメキシコ人がいいますから。マジで難しいのでしょう(汗)

でも、そのご婦人にしろ、1番目の家の彼女にしろ。

現地の人は、地元の手仕事に興味がないのかと思っていたけど
オアハカの力になにかしらなりたいと思う人はいるんだな。と

かなり、嬉しく感じた。

あとは、みんなで 経験値を上げていくしかないし、
色々失敗があっても最後まで食らいつけるくらいの、
辛抱強さがあれば、いい方向に向かって成功するんじゃないか?

民芸品の仕事をしたいなら、彼女もこの部分を強化じゃないかしら?


と、すっごくいろんなことを思い出した&
色々思ったメキシコ人との昨日の会話でした。


長文失礼。