ご無沙汰しておりました。

先週、トゥクステペックまで強行移動し、なんだか
色々と達成感で満たされて、燃え尽き症候群のような(笑)

あんな遠くの村で実際に手刺繍をしている姿をみてしまったので

オアハカの美しい手刺繍を事務所の自分コレクションみながら

何週間も、何か月もかかる手仕事の美しさにひたっておりました。


トゥクステ帰りから、サンアントニーノのマリアさんの
めちゃめちゃ手の込んだ刺繍ものをゲットし。

ご満悦です。

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そして、うちのコレクションのイスモ地方の手刺繍。

美しい・・・


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チェーン状のデザインのカデニータと呼ばれる
機械刺繍と手刺繍のコンビネーション。


トゥクステペックの刺繍の入ったストールも
新色入荷しています。

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こんな美しい手仕事を眺めながら。

悲しい現実として。。。こういう刺繍もののデザインを
そのまんまコピーして日本でも販売しているという現実です。



さて、以下はアタシが日頃思うことであり、どんなに反論されても

考えを変える気ないですし、反対意見をぶつけられても

討論する気もないので、


メキシコ刺繍商品のコピーは、
全然ありだよ!!!賛成!!悪いことじゃない!!!って



思われている方は 以下 読まないことをおすすめします。



はい、前もって忠告しましたからね!!お気をつけて。





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さて、これらの刺繍デザインは、昔ながらのものです。

現在の刺繍のデザインとほとんど違いがないのです。
昔からの伝統を受け継いでいます。

彼らのデザインは、なくなっていません。

現代にも存在しています。
どんな御託を並べても、コピーはコピーです。

オアハカの民芸品市場にはトゥクステペックの刺繍デザインを
プリントしたTシャツが販売されていて、卒倒しそうになりました。


数年まえに、某大手ブランドがメキシコ刺繍のデザインを
プリントし商品を作ったが、どんな形であれ、そのブランドは


生産者に、しっかり話を通しているわけです。

黙って デザインを遠い異国の地では使っていません。



さらには、あまりにもブランドそのものが有名なので、

そのオリジナルの作品も人気を得ているようです。
いい具合に相乗効果があった例だと思います。

成功している、要因には、

ブランド側が、黙ってデザインをコピーせずに製品のストーリーとして
ユーザーにきちんと届いているからではないでしょうか?

ブランドからの恩恵も現地の生産者は受けていると思います。

そして、メキシコ風刺繍とは言わずに、きちんと生産村の名前を
あげています。

ちゃんと企業がメキシコの生産者に筋を通した結果だと思います。


逆に、彼らが現在も作り続けている、彼らの刺繍デザインを
作っている本人たちが知らないところで
作っているデザインそのもをコピーされたり、プリントしたり。

そんなことをして、平気だったり、お金儲けだけで結果オーライで
いいのでしょうか??すごく疑問を持ちます。


アタシがこの問題に、人一倍怒りを感じるのは、
オアハカに住んでいて、生産者に近い距離にいるためだと思うので
ほんとに、自分の感情のコントロールが難しくなります。

困ったことです。

まぁ、きれいごとでは済まないこの世の中。

アイデアがなくなれば、
目新しいところからデザインを引っ張るでしょう。

他がやっていないことをするのも、重要でしょう。

コピーしても、きちんとその著作権なるものが存在しなけば
犯罪でも悪いことでもないんでしょうね。

残念ながら彼らの手仕事には現時点では、著作権など存在しません。

でも、この刺繍はどこの村のものだという村の生産品として、
きちんと現地では認識されています。


前向きに考えて!
素晴らしいものほどコピーされるんだ!!という意見もあります。

でも、コピー品やプリント商品を見た時の
現地の生産者の怒りや悲しみも
実際に、あるんだということを知っておいてください。

感情のある人間が作っているんです。

それも、何世代にもわたって、親から教わって来たものです。
生産者側はこれは、自分たちのものと思っています。

精根込めて1着の刺繍ブラウスを
作るのに、何週間も何か月もかかっているんです。

彼女たちの刺繍デザインは彼女たちが持っている大切な宝ものです。

販売している刺繍ウィピルは大切な収入減です。


たとえば、同じ立場になったとして。

自分の作っているものが、コピーされて、
コピーした人が自分のデザインで収益を得ている
よそで商売していると知ったら、あなたは気持ちいいですか?

作り手さんの気持ちにもなってください。

イスモの刺繍もデザインは日本のきものとか中国から来ているんだし
コピーなんじゃない?って思う方もいるかもしれません。

でも、丸っきりのきもののコピーじゃなく、イスモの感性とミックスされた
デザインとして現在に至っていますし、
その時代はきっとその刺繍が綺麗だと思って
自分のための刺繍だったとおもうんです。

また、手仕事だからこそ大量生産はできない。安くない。
現地でできないから、他で安く作らせているんだ、と、いう事もあるでしょう。


でも、作り手さんの立場も尊重するのであれば、


きちんと初めに話を通すか

売れた収益の一部はデザイン料として現地の人へ還元します。

とか、なって欲しいですね。


何回、ブログのテーマにしても 賛否両論だと思うのですが

本当に、オリジナルまんまのコピー品はどうしても素直に喜べないのです。

あくまでも、現地の生産者にもきちんと、筋を通してほしいってことです。


また、コピーが出回ったとしても、日本でメキシコ商品を扱う人が
メキシコのオリジナルの良さを守る、伝えるということもしないとダメですね。

美しいオアハカの手仕事がなくならいように、
もっとたくさんの人に認知されるように。

さる屋も頑張ります。


日頃から感じている意見を最後まで
読んでいただきありがとうございました。