本日、6月3日(水)

オアハカのテキスタイル博物館にて、
急きょサンタ・マリア・トラウィトルテペック村の文化に関する紹介、
村についての理解を深めてもらうという、集まりが行われました。

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前回、ブログでも紹介した、盗作問題 が発端となっています。


会場には、本当に多くの人が集まり、地元のテレビや
取材陣も集まっていました。

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伝統的図案の盗作などに関して
テキスタイル博物館の
相談役、キュレーターのアレハンドロ・デ・アビラ氏より
現在の状況に関するコメントもありました。


このように、村の伝統的図案の盗作が問題になり、
村をあげてなにか行動を起こすというのは、
初めてのような気がしますし、
それを支援するテキスタイル博物館の動きも頼もしいです。

色々な人が集まり、協力しあい
今後の問題解決に期待をしたいと思います。

大まかな説明は村の歴史や文化の紹介。

今回盗作にあったブラウスのデザインは

彼らが昔から持っているものであり、
彼らの歴史、文化、人生を象徴するものでも
あるということを主張していました。


また、今回のデザインの使用に関してはデザイナーからは
一切使用に関する連絡はなく、
現在にいたっても何も連絡がないそうです。


取材陣の質問に関して、
大変興味深い意見がトラウィの人から出ました。


取材陣の質問。

「今のいままで、どうしてそういったものの登録などしなかったのか?
だから問題が起きてしまったのではないか?」


トラウィの代表者が答えていました。

今回盗作されたブラウスも私たちの昔からの歴史の一部なんです。
人生の一部なのです。日々身近にあるものです。

どうして、自分たちの日々の人生や歴史、
文化や日常をあえて登録する必要があるのでしょうか?

いままで、そんなことを考えたこともありませんでした。


まさに、言われている通りで、どうして自分たちの歴史、文化、人生、
日々使っている、身に着けているものを登録しなければいけないのでしょうか?

これは、盗まれた側でなければ感じない点です。

そうだ、なんでこのような問題が起きて、村人たちが
盗作に、気がまえなければいけないのだ??


そして、私からもつたないスペイン語で質問させていただきました。

去年、日本でも同じような盗作がありました。

この件に関しては、日本の弁護士もたて、企業側に伝統的図案を
使った件に関して、2つこちらからの要望をだしました。

1、無断で使用した伝統的図案への謝罪文(日本語とスペイン語)

2、伝統的図案を使用した商品の売り上げの一部をデザイン使用料として
村の女性グループに支払いを希望。

両方とも、結果としては企業のオリジナルデザインとなるので、こちらの要望には
対応できないという返答でしたが、


いま、デザインを盗作されて、トラウィ村としては何か企業に求める条件はありますか?

トラウィの方からは

まず、初めに盗作した商品についている、デザイナーの名前をなくし
サンタ・マリア・トラウィトルテペック村の伝統的デザインである点を
はっきりと表明してほしいと。


なんと、正当な意見ではないですか!!!!別に難しいことは
言っていないと思います。


企業が伝統的デザインを使用するにあたり、
使用したデザインが自分のものではなく、トラウィ村のものであると商品タグに
説明として付け加えるということは、そんなにも難しいことなのでしょうか???


また、彼らが使っている伝統的図案は、日々彼らの回りにある
日常のもの、生活の中にあるもの、文化、歴史、人生なんです。

それをあえて登録しろというの、考えてみれば変な話ではないでしょうか?


昔からある、民族衣装の伝統的図案
それが、村の人にとっては、自分の日常の生活、文化の一部であり。
身の回りにいつもあるもので。

服飾企業にしてみれば、新しいデザインとして商品に取り入れ
販売し、利益を得るのが目的です。

商売に利用するために作っているわけではない刺しゅうブラウス
村民がお祭りのときには、ほぼ全員、日常でも約80~90%の人が
着用しているもの。
(もっとも一部は民芸品として販売し利益は得ています。)

村の考え方がこういう盗作問題になった場合に
不利な点は多々あると感じます。

そして、なぜ、たくさんの人たちが
伝統的図案の盗作に関して怒りを感じるか?


私自身が感じるのは、

彼らがもっている文化、歴史、図案への尊重をせず、
銭儲けのためだけに、積極的に図案を利用する。

さらには、利用するにあたり使用の許可、説明、彼らに使用料を提示せず
企業の利益目的のためだけに進めているからです。

その根本には、先住民族への文化への敬意がまったくない点だと感じます。


彼らの文化的価値を尊重せず。

目に見えるものだけを欲しがる。

しかし、伝統的図案があるのも全て彼らの長い歴史の生み出したものです。

伝統的図案の後ろにある、彼らの文化や歴史も尊重してください。
それがなければ生み出されなかった図案です。


今回のこの動きに関しては、もっと人々の興味と感心を集め
少しでも、民族としてお互いが尊重できればいいのではないか?


と、今回参加して感じた点をご報告させていただきます。