今日は、ざっくりと小学生でもわかる「メキシコシティのアレブリヘスがアレブリヘスでオアハカの木彫りはアレブリヘスって呼んじゃダメ」の流れを説明します。
※好きなYouTubeチャンネルに感化された人。
※注:事実をザックリ省略し事実と異ならない程度に脚色をしてなるべくわかりやすく説明しています。
今日はこれに行って来ました。
この日はアレブリス作家ペドロ・リナレス氏のお孫さんがメキシコシティからオアハカへいらしてまして、普段聞けないお話をしてくださいました。オアハカからはマヌエル・ヒメネス氏の息子さんのアンへリコ氏とイサイヤ氏です。
今後はオアハカのカラフルな木彫りをアレブリヘスって呼んじゃダメってなります。
ダメっていうよりメキシコシティの各地域の文化を尊重してその呼び名は辞めようって流れを作っています。政府と民芸品や文化の担当部署も取り組んでいる流れです。
マジでごっちゃになりやすいメキシコの「アレブリヘス」二つの違いはこんなです。
ちなみにメキシコシティのアレブリヘスの方が認知された時期が先です。
メキシコシティのアレブリヘス。
もとはメキシコシティの張子職人のペドロ・リナレス氏が病気になってその時にみた悪夢の実在しない生き物たちを紙の張りぼてで再現したものを「アレブリヘス」と命名しました。
1947年彼の作った「アレブリヘス」と呼ばれる作品はメキシコの有名な画家ディエゴ・リベラによって3作品買われたそうです。その流れで彼のアーティストが注文されアレブリへスが有名になったと思われます。アレブリヘスというのは民芸品でなくペドロ氏がイメージし生み出したアート作品の総称だよ!って事です。
※画像はネットからの拾い画像です。これ、紙とかダンボールで作ってます。
オアハカの木彫り。
こちはアラソラ村のマヌエル・ヒメネス氏が8歳の時から遊びで作った木彫りのおもちゃが元になり、その後オアハカへくる観光客へのお土産として木彫りを販売しフォークアートファンのお眼鏡にかかり有名になりました。このあたりだとまだこの彫り物はただの「木彫り」です。
ただの木彫りに色がついた時点で、マヌエル・ヒメネス氏は自分の作品を
ANIMALES FANTASTICOS(アニマレス・ファンタスティコス)
ファンタスティックな動物たちと呼びはじめました。
※↑画像はネットからの拾い画像です。
その後、メキシコ文化を取り入れナワルと呼ばれる精霊的で死後の世界を導く2つの動物や(ナワルは人間と動物を組みわせた姿をしているとも諸説あり)を取り込むようになったり。
カラフルだった木彫りの動物たちは多岐にわたり姿を変えていきます。木彫りの民芸品もその後アラソラ村からサンマルティン村など多岐にわたり各村に作り手が増えていきます。
1970年代後半からアメリカのドキュメンタリー動画や本などで紹介されメキシコを代表する才能ある二人が出会いました。その後二人が一緒に取材を受けたり、家族ぐるみで交流したりとかもあったそうで今日はそんな写真をたくさん見せてもらいました。
メキシコの民芸品やアートに注目が集まりはじめた時代に、いつの間にかオアハカの木彫りまで「アレブリヘス」と呼ばれるようになった…以下諸説ありますが。
初めてカラフルな木彫り動物を観た取材の人や観光客が「まるでアレブリヘスみたい」と紹介していたとか。
アメリカ人からの注文でシティのアレブリヘスみたいなカラフルなものを作ってくれと注文があり「オアハカのアレブリヘス」って紹介しちゃって広まったとか。
私的には、オアハカの木彫りを見た人がシティのアレブリヘスみたい!って感覚で世間に広く呼ばれちゃったのかな?って思います。
逆にメキシコだから、リナレス氏のアレブリヘスのドラゴンぽいのとか悪魔っぽいのとか作っちゃって「アレブリヘス」って売っていたかも。いまと時代が違うのでねー。
その後、リナレス一家より「アレブリヘス」はわしらの作品の名前でペドロが付けた名前だ!
オアハカの木彫りは「アレブリヘス」じゃねー!と「アレブリへス」という名前は正式にうちのもんだ!と登録しました。
これを受けオアハカでもいままで「世界的にアレブリヘスって呼ばれちゃっているからそれでよくね?」のゆるゆる体制が「やばい。民芸品やアートや作り手の権限を守る方向に併せて動かないとなぁ!
じゃ今から木彫りのカラフルなヤツは「TALLAS DE MAERA, TONAL Y NAHUALって呼ぼうぜ」」となりました。
でも、全然浸透してません。
なぜならまだそういう流れがスタートしたばかりです。
そして固有名詞でないのでわかりにくいです。
TALLAS DE MADERA(タ―ジャス・デ・マデラ)はスペイン語の「木彫り」だし。
TONAL Y NAHUAL(トーナ・イ・ナワル)なんかはもっと複雑に
サポテコカレンダーにいる20の動物から来ているもの。
生まれた年と月日で決定し、一人につき二つの動物がいます。
トーナ は現世をつかさどる守護動物。
ナワル は精神的な世界や死後の道案内をする動物(諸説あり)とかで名前聞いただけじゃ普通わかんないよね。と思います。
メキシコ文化から来ているのでメキシコを深く理解してないと聞いただけでは我々日本人やメキシコ人以外にもピンとこないと思います。
ANIMALES FANTASTICOS(アニマレス・ファンタスティコス)に至ってはアラソラ村の木彫りの生みの親マヌエル・ヒメネス氏の流れを受けた動物の木彫りをさすってことじゃない?って思ってしまう。
作品をみればそれがなんだかすぐわかるのに、固有名詞が確定しないとか呼び名に困りますし難し過ぎです。
それでも、オアハカ側は「アレブリヘス」という呼び名とアートを生み出したリナレス氏一家に敬意を払いお互いにいい関係を築くために現在別の呼び名を考えてこんなわけわかんない呼び名になったちゃった。または、原点にもどり昔そう呼んでたからそれでよくね?的に決めたのかもしれません。
うちも近々「木彫りアレブリヘス」という呼び名を辞めていく方向です。
日本人の一人でも多くの方にこの「アレブリヘス」という名称がオアハカで変わる将来を受け入れてもらえますように。この記事をシェアしてもらえるとありがたいです。
【余談】
リナレス氏のお孫さんが貴重な昔のドキュメンタリー動画を説明してくれました。
一番印象に残ったのは。
飼い猫の毛をハサミでカットして、筆にして使っていた事!!!
猫の毛は細いので筆に向いているし、ニワトリの胸の羽も抜いて筆にしていた!という面白エピソードが一番印象にのこりました(そこかよ!!って感じですいません)
年明け早々に良いお話をたくさん聞けて良かったです!!
※好きなYouTubeチャンネルに感化された人。
※注:事実をザックリ省略し事実と異ならない程度に脚色をしてなるべくわかりやすく説明しています。
今日はこれに行って来ました。
この日はアレブリス作家ペドロ・リナレス氏のお孫さんがメキシコシティからオアハカへいらしてまして、普段聞けないお話をしてくださいました。オアハカからはマヌエル・ヒメネス氏の息子さんのアンへリコ氏とイサイヤ氏です。
今後はオアハカのカラフルな木彫りをアレブリヘスって呼んじゃダメってなります。
ダメっていうよりメキシコシティの各地域の文化を尊重してその呼び名は辞めようって流れを作っています。政府と民芸品や文化の担当部署も取り組んでいる流れです。
マジでごっちゃになりやすいメキシコの「アレブリヘス」二つの違いはこんなです。
ちなみにメキシコシティのアレブリヘスの方が認知された時期が先です。
メキシコシティのアレブリヘス。
もとはメキシコシティの張子職人のペドロ・リナレス氏が病気になってその時にみた悪夢の実在しない生き物たちを紙の張りぼてで再現したものを「アレブリヘス」と命名しました。
1947年彼の作った「アレブリヘス」と呼ばれる作品はメキシコの有名な画家ディエゴ・リベラによって3作品買われたそうです。その流れで彼のアーティストが注文されアレブリへスが有名になったと思われます。アレブリヘスというのは民芸品でなくペドロ氏がイメージし生み出したアート作品の総称だよ!って事です。
※画像はネットからの拾い画像です。これ、紙とかダンボールで作ってます。
オアハカの木彫り。
こちはアラソラ村のマヌエル・ヒメネス氏が8歳の時から遊びで作った木彫りのおもちゃが元になり、その後オアハカへくる観光客へのお土産として木彫りを販売しフォークアートファンのお眼鏡にかかり有名になりました。このあたりだとまだこの彫り物はただの「木彫り」です。
ただの木彫りに色がついた時点で、マヌエル・ヒメネス氏は自分の作品を
ANIMALES FANTASTICOS(アニマレス・ファンタスティコス)
ファンタスティックな動物たちと呼びはじめました。
※↑画像はネットからの拾い画像です。
その後、メキシコ文化を取り入れナワルと呼ばれる精霊的で死後の世界を導く2つの動物や(ナワルは人間と動物を組みわせた姿をしているとも諸説あり)を取り込むようになったり。
カラフルだった木彫りの動物たちは多岐にわたり姿を変えていきます。木彫りの民芸品もその後アラソラ村からサンマルティン村など多岐にわたり各村に作り手が増えていきます。
1970年代後半からアメリカのドキュメンタリー動画や本などで紹介されメキシコを代表する才能ある二人が出会いました。その後二人が一緒に取材を受けたり、家族ぐるみで交流したりとかもあったそうで今日はそんな写真をたくさん見せてもらいました。
メキシコの民芸品やアートに注目が集まりはじめた時代に、いつの間にかオアハカの木彫りまで「アレブリヘス」と呼ばれるようになった…以下諸説ありますが。
初めてカラフルな木彫り動物を観た取材の人や観光客が「まるでアレブリヘスみたい」と紹介していたとか。
アメリカ人からの注文でシティのアレブリヘスみたいなカラフルなものを作ってくれと注文があり「オアハカのアレブリヘス」って紹介しちゃって広まったとか。
私的には、オアハカの木彫りを見た人がシティのアレブリヘスみたい!って感覚で世間に広く呼ばれちゃったのかな?って思います。
逆にメキシコだから、リナレス氏のアレブリヘスのドラゴンぽいのとか悪魔っぽいのとか作っちゃって「アレブリヘス」って売っていたかも。いまと時代が違うのでねー。
その後、リナレス一家より「アレブリヘス」はわしらの作品の名前でペドロが付けた名前だ!
オアハカの木彫りは「アレブリヘス」じゃねー!と「アレブリへス」という名前は正式にうちのもんだ!と登録しました。
これを受けオアハカでもいままで「世界的にアレブリヘスって呼ばれちゃっているからそれでよくね?」のゆるゆる体制が「やばい。民芸品やアートや作り手の権限を守る方向に併せて動かないとなぁ!
じゃ今から木彫りのカラフルなヤツは「TALLAS DE MAERA, TONAL Y NAHUALって呼ぼうぜ」」となりました。
でも、全然浸透してません。
なぜならまだそういう流れがスタートしたばかりです。
そして固有名詞でないのでわかりにくいです。
TALLAS DE MADERA(タ―ジャス・デ・マデラ)はスペイン語の「木彫り」だし。
TONAL Y NAHUAL(トーナ・イ・ナワル)なんかはもっと複雑に
サポテコカレンダーにいる20の動物から来ているもの。
生まれた年と月日で決定し、一人につき二つの動物がいます。
トーナ は現世をつかさどる守護動物。
ナワル は精神的な世界や死後の道案内をする動物(諸説あり)とかで名前聞いただけじゃ普通わかんないよね。と思います。
メキシコ文化から来ているのでメキシコを深く理解してないと聞いただけでは我々日本人やメキシコ人以外にもピンとこないと思います。
ANIMALES FANTASTICOS(アニマレス・ファンタスティコス)に至ってはアラソラ村の木彫りの生みの親マヌエル・ヒメネス氏の流れを受けた動物の木彫りをさすってことじゃない?って思ってしまう。
作品をみればそれがなんだかすぐわかるのに、固有名詞が確定しないとか呼び名に困りますし難し過ぎです。
それでも、オアハカ側は「アレブリヘス」という呼び名とアートを生み出したリナレス氏一家に敬意を払いお互いにいい関係を築くために現在別の呼び名を考えてこんなわけわかんない呼び名になったちゃった。または、原点にもどり昔そう呼んでたからそれでよくね?的に決めたのかもしれません。
うちも近々「木彫りアレブリヘス」という呼び名を辞めていく方向です。
日本人の一人でも多くの方にこの「アレブリヘス」という名称がオアハカで変わる将来を受け入れてもらえますように。この記事をシェアしてもらえるとありがたいです。
【余談】
リナレス氏のお孫さんが貴重な昔のドキュメンタリー動画を説明してくれました。
一番印象に残ったのは。
飼い猫の毛をハサミでカットして、筆にして使っていた事!!!
猫の毛は細いので筆に向いているし、ニワトリの胸の羽も抜いて筆にしていた!という面白エピソードが一番印象にのこりました(そこかよ!!って感じですいません)
年明け早々に良いお話をたくさん聞けて良かったです!!